After Effectsのモーションブラーとは・・・!?
After Effectsの「モーションブラー」という機能はご存じですか。
『After Effects FIRST LEVEL』によると、
動きのある物体をカメラで撮影した時に発生するブラーを表現できる機能のこと
です。
つまり「モーション」による「ブラー」を表現できる機能のこと。
つまりつまり、
「物体の動き」によるボケの有り無しを設定できるのです。
ブラーあり・なしでは次のように映像が変化します↓

動いているとわかりづらいのでストップしてみると、モーションブラー「あり」だとこのようにブレています↓

お察しの通り、物体が速いほどブラーは大きくなりますね。

After Effects モーションブラーのかけ方
しかしながら、デフォルトだとモーションブラーは「オフ」です。
自分からアクションを起こさなければブラーをかけてもらえないのですね。
モーションブラーをつけるにはどうしたらいいかというと、
「モーションブラーマーク」にチェックを入れるだけ。
具体的にいうと、こいつですね↓

このようなボックスがない時は、下の「スイッチ/モード」をクリックするとモーションブラーボックスが出てくるはず。
レイヤーごとにモーションブラーあり・なしを設定できますよ。
「あれ、オンにしたけどモーションブラーかからない・・・!」
という時はタイムライン上部のモーションブラーマークが有効か確認してみてください。

こちらが白だと「オフ」の意味です。
レイヤーごとにモーションブラーを設定しても、かからない仕様になっているのでご注意くださいませ。
モーションブラーの詳細の設定方法
モーションブラーは物体の速度によって変化することに加えて、
撮影するカメラにも影響されます。
After Effectsでは、撮影側のカメラの設定も可能で、コンポジション設定からおこないますよ。
Macならばcommand + K、Windowsならばcontrol + Kでコンポジション設定ウィンドウをオープン。
その中の「高度」タブをチェックします。

そこの「モーションブラー」をいじると、細かい設定をできますよ。
シャッター角度
「シャッター角度」はカメラでいう「シャッターの速度」のようなもの。

大きいほどシャッターをあけている時間が長いのでブラー具合が大きくなるのです。

同じ速度でも、シャッター角度を大きくすると、ブレも大きくなりますよ。
シャッターフェーズ
シャッターが開くタイミング。

大きいほどシャッターを切るタイミングが遅くなるので、なしの状態よりも右へシフトします。

シャッターを切るタイミングが遅れる分だけ、物体は右に移動しているように見えるからでしょう。
逆にシャッターフェーズを小さくしてやれば、シャッターを開くタイミングが早いことを意味します。
その分、物体は左に移動したように見えるでしょう。
サンプル数
モーションブラーで誕生する「分身の数」を決められます。

これは「サンプル数」というやつですね。

まず「フレーム当たりのサンプル数」では、最小のサンプル数(分身の数)を決められます。
その下の「最大適応サンプル数」では、最大の分身の数を調整できます。
なぜ「最小」と「最大」の2つのサンプル数が用意されているのでしょうか?
それは、物体の速度に応じてサンプル数を制御するためです。
例えば、物体が遅すぎると、最小サンプル数に届かない場合がありますよね?
そういった場合、最小サンプル数を決めておくことで、物体がいくら遅かろうが、必ず「最小サンプル数」という分身数は出現するのです。

逆に、物体の動きが素早かったり、シャッターの角度が小さかったりする場合はどうでしょう?
この場合、最大サンプル数という上限を設定すれば、分身数をそれ以上増えぬように制限できるのです。
このように「最小値」と「最大値」という範囲の中で、ブラーによって生じる分身の数が変化するわけです。
さあ、After Effectsのモーションブラーを使ってみよう
以上、After Effectsのモーションブラーの設定方法でした。
単純かと思われたモーションブラーでしたが、意外に掘り下げてみると、ここまで深く設定できるとは。。
モーションブラーの付け方はそれこそ簡単で、モーションブラーボックスにチェックいるだけです。
ぜひ試してみてください。
それでは!
Ken
【参考文献】
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