After Effectsで本のページをめくる動画を作りたい!
本好きの方ならば、After Effectsでやってみたいのが
本のページをめくるような表現
ですよね。
実は、そんなマニアックな要望にもAfter Effectsは答えてくれます。
標準装備エフェクトの「CC Page Turn」を使えば、ページをめくる様子を表現できるのですね。
今日はこちらのエフェクトの使い方を紹介します。
After EffectsのCC Page Turn設定方法
まずはCC Page Turnの設定方法から。
めくりたいものをタイムラインに入れる
めくりたいレイヤーをタイムラインに挿入しましょう。
今回は例として「P1」と書かれた画像をタイムラインへ挿入してみました。

エフェクトを探す
「CC Page Turn」というエフェクトを探しましょう。

エフェクトプリセットウィンドウから「page」と検索すれば、CC Page Turnが見つかるんじゃないですかね。
ディストーションフォルダの中に入っているはず。
エフェクトを適用
そのエフェクトをドラッグしてページをめくりたいレイヤーでリリース。

ページをめくる準備が完了しました。
CC Page Turnを使ったページのめくり方
ただし、エフェクトを適用しただけでは、本のページのように自動でめくってくれません。
エフェクトのプロパティをいじる必要があるんですね。
ということで、レイヤーを選択した状態で、エフェクトコントロールパネルをみましょう。
そこにいくつかプロパティが表示されていますので、こちらをいじっていきます。
どこからめくるか?
「Controls」では、ページをどこからめくるのかという「開始位置」を設定できます。
選択肢は、
- Classic UI
- Top Left Corner
- Top Right Corner
- Bottom Left Corner
- Bottom Right Corner
の5つ。
おすすめなのが、デフォルトで設定されている
Bottom Right Corner
ですね。本を右下からめくるような動画を作れます。
一番自由度が高いのは、
Classic UI。
これを選ぶと「めくる角度を調整できるんです。
ページをめくる
次の「Fold Position」は、ページのめくれる位置を表しています。
x・y座標で表されるプロパティで、これがものすごく重要。
キーフレームを打てば、時間に沿ってページがめくれるアニメーションを作れるでしょう。
試しにグイグイプロパティをいじると、ページが思い通りにめくれるではありませんか。
xとy座標の数値をいじってもいいです。
プレビュー画面で「Fold Position」を動かしてもページのめくる様子を確認できるでしょう。
めくる角度を調整
「Controls」を「Classic UI」にすると、「Fold Direction」を調整できます。

これは「めくる角度」のことですね。
デフォルトでは「60度」ですが、360度どの角度でも構いません。
めくりの半径
次の「Fold Radius」では、ページをめくって盛り上がる部分の半径を調整できます。

半径が大きければ、より小さな動きでより多くの部分をめくれるでしょう。
めくり部分に当たる光の方向
CC Page Turnでは、めくれる部分に光が当てて立体感を演出しています。
素晴らしいことに「Light Direction」で光の角度を調整できるんですね。

お好みによって変えちゃってください。
表示する面を選ぶ
次の「Render」では、動画内に表示するページの面を選択できます。
- 両面(Front & Back Page)
- 表面(Front Page)
- 裏面(Back Page)
の3通り。
両面でもいいですし、表面や裏面だけの片面だけ表示することも可能。
めくられた裏にあるページ
「Back Page」では、めくったら何が出てくるのかという「裏ページの表示」を設定できます。
デフォルトではレイヤー自身で、線対称になった画像が裏に映るはず。
ここでは、タイムライン上にある「他レイヤー」を裏面に選ぶことも可能です。

「A」をめくったら、裏はまったく別の「B」を表示できます。
裏面の透明度
「Back Opacity」では、めくった裏ページの透明度を調整できます。
デフォルトは「85%」で、少し透明になっているのですね。
100%にして、まったく透けていない本にしても構いません。
裏の色
「Color」では裏ページの色を変更できます。
先程出てきた「Back Page」を「なし」に選んだ場合、そこで選んだ色が表示されます。
例えば、「Back Page」を「なし」にして「Color」を「黄色」にすると、めくったら黄色のページが出てくるんですね。
After Effectsで本をめくる動画を作ってみた
せっかくなのでCC Page Turnで、本のページをめくる動画を作ってみました。
まずはページ1~4の画像をイラストレーターで作成。
それらをプロジェクトウインドウに追加し、タイムラインへ挿入。
重ね順が重要で、P2を先頭にして、
- 2
- 1
- 3
- 4
にします。
なぜなら、ページ2をめくったら、ページ1の上に被せたいからですね。
そして3番は非表示。
目玉マークをオフにしておきます。
その状態で、ページ2番目の「P2」にCC Page Turnのエフェクトを適用。

その「Back Page」に3番を選びます。
裏面がすけているので「Back Opacity」を100%へ。

あとは「Fold Position」にキーフレームを打ってアニメーションを作ってみました。
めくるアニメーションを忠実に再現したいならば、キーフレームをたくさんうった方が希望通りにいきそうです。
ただし、やってみて判明したのが、
ページ裏に設定する画像は「線対称」になること。
「P3」と書いた画像ならば、線対称に出て映像が逆になってしまうのです。

より自然な動画を作りたいならば、ページの画像を制作する段階で、文字を線対称に作っておくといいでしょう。
それをAfter Effectsに挿入しなければと思った次第です。
ってことで、線対称の画像を作ってoptionキーを押しながらP3を差し替えてみました。

うん、これで自然なページめくりが完成。
裏ページを画像にする場合、すべて線対称で作る必要があります。
イラストレーターで作る段階で、リフレクトツールで線対称にする手間が発生しそうですね。

いやあ、でもすごい。
なんせ、CC Page Turnは
After Effects標準装備のエフェクトなんですから。
CC Page Turnを使えば、本のページをめくるアニメーションのみにとどまりません。
カレンダーをめくるとか、色々なものをめくるアニメーションを制作できそうです。
ぜひ活用してみてください。
それでは!
Ken
動画制作ノウハウを発信します。
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