先日、夜の様子を撮影していたところ、
映像に「シマシマ」が発生している!
と気づきました。
例えば、このような感じ。

光源近くで撮影した映像には、必ずと言っていいほど「しましま」が生じていたのです。
調べてみたところ、こいつは
フリッカー現象
と判明。
Wikipediaでは、以下のように定義されていました。
蛍光灯やブラウン管を用いたディスプレイに生じる細かいちらつき現象のこと
写ってしまったもんはもう、取り消せません。
こうなってしまった以上、ゴリゴリ編集するしかないですよね。
そこで、Premiere Proの「フリッカー除去」機能を探したところ、無料で使えるのは、
- アンチフリッカー
- エコーを追加する
がある、と判明。
一応、全部試したのですが、すべてダメ。
全くもってフリッカーは消失せず、しましま模様は相変わらず消えません。
有料でもなんでもいいのでプラグインを探していたところ、
フラッシュバックのFlicker Free
を発見。
高価なものでじつに「2万4800円」して足がすくみましたが、人生、Try Everything Once。
何事もやってみなければわからないと自らを説得し、有料プラグインを試してみました。
今日はこちらの「Flicker Free」の使い方を紹介します。
フリッカー除去できるFlicker Freeの使い方
使い方はこんな感じ。
プラグインを追加する
まずはPremiere Proにプラグインを追加せねばなりません。
フラッシュバックで購入し、プラグインファイルをダウンロード。
ダウンロード画面で「次へ」「次へ」と進んでいると、Premiere ProだけではなくAdobe製品全てに対応していると判明。
エフェクトを適用
エフェクトウィンドウから「Flicker Free」を探しましょう。
Flicker
と検索すると出てくるはず。
そしたら、エフェクトをドラッグしてビデオクリップでリリース。
これだけでFlicker Freeを適用できました。
Flicker Freeの細かい設定
これだけで消える方もいるかもしれませんが、わたしの場合は不可。
楽勝でフリッカーが残留してしまったんですね。

2万円以上かけて導入したので、このままでは引き下がれません。
ここからはもう少し細かい設定をおこなっていきます。
設定にあたり、こちらの「フラッシュバックの公式動画」を参考にさせていただきました。
動画ではAfter Effectsのケースを紹介していますが、Premiere Proでもほぼ同じなので問題ありません。
さて、Flicker Freeでは次の5項目をエフェクトコントロールパネルでいじれます。

Preset
プリセットは、プラグイン製作側があらかじめ用意してくれたものですね。

フリッカーをさらに軽減させたい場合は「Rolling Bands」を選ぶといいです。
そして、なるべく数字が大きいものを選べ、とのこと。
Premiere Proでは「Rolling Bands」と「Rolling Bands 2」があったので、数字の大きい「Rolling Bands2」を選択。
処理にくそ時間がかかりましたが、わたしの動画ではこれだけでフリッカーは消失したんです。

すっげえな、Rolling Bands。
Sensitivity
ただし、フリッカーの手強さによっては、上記設定でも消えない場合があるでしょう。
そういう時はプリセット適用後、細かいプロパティを自分でいじっていきます。
まずは「Sensitivity」。

こちらは「フリッカー除去の強度」で、小さいほど除去力が大きくなります。
逆に、大きいと除去力は小さくなります。
Sensitivityが大きいほど除去力が高まるわけではなく、その逆、ですのでご注意ください。
Time Radius
あるフレームから前後何フレームまで解析するかを決定します。
とどのつまりこれは「解析にかけるフレームの範囲」。
例えばタイムラディウスが「3」ならば、あるフレームから前後3フレームがフリッカー除去のための解析対象になります。
合計「3+1+3」で「7フレーム」が解析にかかるわけ。
この値が大きい程、解析対象が広がり、フリッカー除去の効果も変わります。
しかし一方で、解析対象が増える分だけ、処理時間は増えます。
フリッカー除去しすぎて映像がぼやけることもあるでしょう。
Threshold
ピクセルの明るさの変化量。

大きいほど多くのフリッカーを除去できます。
20%以下でも効果はあるようですが、フリッカー除去がきいていないならば、大きく設定したほうがいいようです。
Detect Motion
Flicker Free適用後に生じる「ゴースト現象」を軽減するプロパティ。

ゴースト現象とは、動いている物体につく残像であり、残像を軽減できるのがディテクトモーションなのです。
- Good / Fast
- Slow, sometimes better.
のどちらかを選ぶと、ゴースト現象を軽減できるでしょうね。
Render
エフェクト効果を確認するためのコマンド。

エフェクトを適用前後を見比べられます。
「Deflicker」を「Show Motion」にすると、フリッカー除去前の動画をプレビューできるでしょう。
フリッカー現象は撮影の段階で封じ込めるべし
以上、です。
Premiere Proには多くのエフェクトが標準装備されていました。
この流れで、フリッカーも無料機能で無にできると傲り高ぶっていたのです。
しかし、現実は甘くありませんでした。
標準機能ではビクともせず、有料プラグインに手を出さざるを得ない状況に追い込まれたのです。
勇気を出して有料プラグインを導入しましたが、結果的にフリッカー除去できたので大正解。
人生、結果オーライですね。
ただし、フリッカー除去には有料プラグインが必要なことに加えて、マシンパワーをかなり食います。
7秒のフリッカーを除去するだけで5分レンダリングかかり、何度も画面が真っ暗になりました。
当然、MacBook Proのファンも暴走しましたし、もう本当、いろいろ限界に追い込まれていましたね。
このようなこともあり、今後は
動画撮影段階でフリッカーを封じ込まねばならないな、
と感じた今日このごろです。
それでは!
Ken
【参考記事】
動画制作ノウハウを発信します。
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