Premiere Proで動画素材を扱うときに注視すべきは
フレームレート(fps)
です。
フレームレート(fps)とは、
frames per second
の略でございまして、映像1秒に含まれるフレーム(静止画)の枚数です。
例えば、fpsが「30」だったら1秒間に30枚のフレーム(静止画)が含まれる動画のことを指します。
お察しの通り、フレームレートが高いほどを滑らかな映像になり、低いとブレが生じる動画に仕上がります。
Premiere Proでは動画素材のフレームレートを簡単に確認できます。
プロジェクトウィンドウの「フレームレート」ですね。

ご自身の動画素材のフレームレートを一瞬で識別できます。
動画素材のフレームレート(fps)を変更する方法
ただし、時には
Premiere Proで動画素材のフレームレートを変更したい時
もありますよね。
そこで今日は、Premiere Proでプロジェクトウインドウに追加した動画素材のフレームレートの変更方法を紹介します。
まずはフレームレートを変更したい素材で右クリックし、
変更>フッテージを変換
へ進みます。
一番上の「フレームレートを指定する」からご希望のフレームレートを設定すればOK。

フレームレート変更の副作用
ただし、フレームレート変更には1つ注意点がございます。
それは、
フレームレートを変更すると映像素材の長さが変わる
ことです。
なぜなら「映像内に埋め込まれたフレーム数は変わらない」という原則があるからです。
動画のフレーム数を変更したとしても、ありもしないフレームを見せることや、あったはずのフレームをなかったことにすることは現状では不可能です。
実は、先程のフレームレートを変更する画面において、フレームレート 変更による動画長の変化を確認できます。
「デュレーション」にご注目ください。

フレームレートをあげると動画はスローになり、逆に下げると早送りになります。
さて、このフレームレート 変更による動画の尺の変化は事前に予測できるのです。
「動画に収められた総フレーム数は変わらない」という大原則を踏まえると、
$$(旧fps)×(旧動画長さ)=(新fps)×(新動画長さ)$$
という等式が立ちます。こいつを(新動画長さ)について解くと、
$$(新動画長さ)= \frac{(旧fps)×(旧動画長さ)}{(新fps)}$$
という公式が誕生します。この計算式に諸々の値(旧fps・旧動画長さ・新fps)をぶちこめば、瞬時に変更後の動画長さを計算できるはず。
例えば、30fpsで60秒の動画のフレームレートを変更し、24fpsにしたとします。すると、この動画の長さは、
$$(新動画長さ)= \frac{(旧fps)×(旧動画長さ)}{(新fps)}$$
$$(新動画長さ)= \frac{30 × 60}{24}$$
$$(新動画長さ)=75$$
になり、つまりは75秒になるわけです。やはりフレームレートを縮めるとその分だけ動画の尺は伸びるのです。
このように、フレームレートの変更で動画素材の長さは変化しますので、映像にオーディオ(音)が含まれているならば注意が必要です。
もしオーディオクリップもビデオクリップがリンクした状態ですと、オーディオもビデオと同じレートで尺が短くなります。
結果的に、音のピッチも変化するので、尺が短くなったら音は高く、逆に尺が伸びたら音は低くなります。
以上、Premiere Proではプロジェクトウィンドウ内の動画素材のフレームレートを変更することは可能ですが、副作用として「動画の長さにも変化が出る」と心に刻んでおきましょう。
それでは!
Ken

動画制作を学び、アウトプットします。
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