前回、Premiere Proで「エッセンシャルサウンドのラウドネス自動一致」でオーディオクリップのラウドネスを調整する方法を紹介しました。
しかし、この方法には1つ欠点が!
それは、
Premiere Proが用意したラウドネスにしか調整できないこと。
以下の表のように、4種類のラウドネスにしか設定できません。
プリセット | ラウドネス(LUFS) |
---|---|
会話 | -23 |
ミュージック | -25 |
効果音 | -21 |
環境音 | -30 |
もっと自由に調整したい時もあるでしょう。
Premiere Proでラウドネスを測定する方法
そういう時はPremiere Proの「ラウドネスレーダー」がおすすめです。
エフェクトを探す
エフェクトを探しましょう。
エフェクトウィンドウで「ラウド」と検索すると、
ラウドネスメーター
を発見できるんじゃないっすかね。
エフェクトを適用
エフェクトをドラッグして、オーディオクリップでリリース。

これでエフェクトを適応できたと思います。
ラウドネスを測定する
さてお次はオーディオクリップを選択状態にし、エフェクトコントロールパネルをみましょう。

そこの「カスタムセットアップ」の「編集」をクリック。

すると「ラウドネスウインド」という特殊な窓が立ち上がります。
こちらは何を隠そう、オーディオクリップのラウドネス測定できる画面。
プリセットを選んで、自分が基準にしたいラウドネスを選びましょう。
ラウドネスレーダーには下記のプリセットが用意されています。
プリセット | ターゲットラウドネス(LFKS) |
---|---|
ATSC A/85 LFKS | -24 |
ATSC A/85 LU | -24 |
CD Master | -15 |
Cinema | -24 |
EBU R128 LU | -23 |
EBU R128 LUFS | -23 |
TR-B32 LKFS | -24 |
TR-B32 LU | -24 |
プリセットではなく、数値を自ら設定したいならば「設定タブ」で細かく調整。

ターゲットラウドネス以外にも、以下の細かい項目も設定できます。
- ターゲットラウドネス
- レーダー速度
- レーダー解像度
- 瞬時値(モメンリー値)
- 例レベル境界値
- ラウドネス表示単位
- ラウドネス規格
- ピークインジケーター
プレビュー再生すると、レーダーにラウドネスが時計回りに記録されるでしょう。
右下のラウドネス値には、ある一定期間の平均ラウドネスが表示されています。
また、ラウドネスの単位は設定で変更できて「LU」でも「LKFS」でもOK。
左下のラウドネスピークは、最大と最小のラウドネスの差。
例えば最大ラウドネスが「-10」、最小が「-15」でしたら、ラウドネスピークは「5」です。
時間の経過とともに、レーダーにラウドネスの大きさが記録され、最も外側がターゲットラウドネスの大きさを表しています。
ターゲットラウドネスに対して、どれぐらいのラウドネスが出ているのかを視覚的に表現してくれるのです。
レーダーが完全形に近い形で推移すれば、狙ったラウドネスに調整できている、と意味します。
また波形はプレビュー再生ごとに記録されるので、前回測定したラウドネスの記録はレーダーに残り続けます。
もし新規で測定する場合は右上の「矢印ボタン」でリセットしましょう。
ラウドネスを調整する
ただし、です。
ラウドネスレーダーは、ラウドネスの値を把握できても「測定しか」できません。
音量は自分で調整しましょう。
詳しくは「Premiere Proで音量調整する方法」で紹介しましたが、以下2つの方法での調整がおすすめです。
- オーディオクリップミキサーでつまみをいじる
- オーディオゲインを調整・指定する
レーダーを見ながら、自分で調整すりゃいいんですね。

動画の音量調整の際は「エッセンシャルサウンドのラウドネス自動一致」と合わせてラウドネスレーダーもご活用ください。
それでは!
Ken
動画制作ノウハウを発信します。
このラウドネスレーダーという機能は
プレビュー再生して
実時間かけないと計測できないのでしょうか?